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2004.11.25

みんな地震が壊した

 11月23日のこの欄で、新潟県中越地震で川口町田麦山地区では160戸のうち約2/3が全壊したと書いた。しかし、実際はもっと悲惨だったことがわかった。
 地区166棟のうち149棟が全壊だったのだそうだ。全壊率、実に89.8%…。
 川口町全体では、住宅1,392棟のうち無傷だったのはたったの32棟に過ぎない。全壊はもちろんのこと、半壊・一部損壊まで合わせると、なんと97.7%の住宅が被害にあったことになるそうだ。

 考えるだに恐ろしい。
 田麦山地区と実家地区の間の谷底には、相川川という川が流れている。やがて魚野川に合流し、更に魚野川は川口町で信濃川に合流する。
 複雑な地形を縫うように流れる川が運命を分けたようにも思えるのだが…。

 先日、報道ステーションを見ていて驚いた。
 高校時代の担任教師が登場したのだ。クラス会などまったく出ていないので、20数年ぶりにブラウン管を通して再会を果たした。
 会えば、お互い様だ、と言われそうだが、時間は容赦ない。

 その高校に通うために毎日乗り換えたのが、JR上越線の越後川口駅だ。
 坂口安吾の『堕落論』で、確か乗っていた汽車が越後川口駅で止まったときに線路に降りた、というような記述があったと思う。
 ぼくの実家は飯山線沿いにあり、小千谷市といっても川口町が生活圏のようなもので、何をするにも川口町へ行っていた。
 先日帰省したときに見た川口町は一生忘れることのできないものとなった。72%の住宅が全半壊してしまった町…。
 小学校のころから通った床屋、立ち読みをして怒られた本屋、何度も買い物をしたスーパー、地震がみんな壊してしまった。
 みんな地震が壊してしまった。

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