映画評 『LAST SAMURAI』
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今頃になって映画『LAST SAMURAI』を観た。DVDだけど。
不勉強で日本の時代考証がなってない(あんな落人部落に住む渡辺謙の演じる勝元は何者? 参議には維新で功労のあった者か公家しかなっていないと思うが。殿と呼ばれていたが、大名なのか? 大名は廃藩置県で無くなっているはずだが。たかの子供は左手に茶碗を持たず、肘をついて食事をしていたぞ! あの部落に農民はいたの? いるなら武士と一緒に生活するなんておかしくないか? …もっとあったかな。モデルは西郷隆盛?)とか、ロケ地の選択とか、ヤシの木が見えたとか、トム・クルーズの存在感の無さとか、いろいろ言いたいことはある。
しかし、新しいモノが古いモノに取って代わる時代の物語としては、時代と民族を超えた普遍性を得ているように思えたのでうまくいっていると思う。
良い意味でも悪い意味でもいかにもハリウッド的でアメリカ的で、皮肉に溢れた映画だった。
自国の歴史、特に悪い面の歴史を振り返ることにかけては他の追随を許さない国アメリカ。懐の深い国なのかもしれない。この多様性が良い面なのだろう。
自ら世界の警察官などと名乗って、偽善的で自国の利益を最優先する戦争を仕掛けておきながら、返す刀でこんな映画を撮ったりする。
合戦シーンも良かった。
監督の意図した、映画で伝えたいと思われることが良く伝わってきた。
感動的なシーンも多く。何度も涙を絞られた。
数百年程度の歴史しか持たない国の民が、長い歴史と伝統によって培われた精神に憧れを抱くのはとてもよくわかる。これも皮肉だが。
しかし、このタイトルの『LAST SAMURAI』とは、渡辺謙演じる勝元ではなくて、トム・クルーズ演じるオールグレンのことを指すような気がしている。
曲解かもしれないが、そう考えるといろいろと納得できる。
そう考えると、いかにも厚顔無恥なアメリカ人の作った映画として納得できてしまうから不思議だ。
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