書評 『いつまでもデブと思うなよ』 岡田斗司夫
こちらの記事は、「実践 レコーディング・ダイエット」とダブっています。
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本書は、オタキング岡田斗司夫が1年と数ヶ月かけて、117kgから67kgまでダイエットした体験をまとめたダイエット指南書である。岡田が行ったダイエット方法が、自ら名づけた「レコーディング・ダイエット」。毎日の食事をレコーディング(記録)することが基本であることから命名された。
毎日口にした飲食品とその時刻のメモをとる。メモを取って自分の食生活にうんざりしたら、今度はそのカロリーを計算して書き込む。これを毎日続ける。そんな面倒なことは絶対にできない、と思った方、2~3日程度だったらできるでしょう? カロリー計算は第二段階なので、口にしたモノを記録するだけでも試しにやってみるといい。いろいろなことがわかってくるから。
岡田によれば、デブは努力しないと維持できない。デブを維持している以上は、太るための努力をどこかでしているはず。これを探るのがレコーディングなわけだ。すくなくとも自分は太っていると自覚のある方は、3日も記録をとると愕然とするはずだ。カロリー計算をすると更に愕然とする。
第三段階として、一日の摂取カロリーを1500kcal程度に保つようにするわけだが、ほかのダイエット法と違って、「レコーディング」された事実という動機付けがキチンとできているから、とても入りやすい。これだけでなく、「レコーディング・ダイエット」はもっともっと奥が深い。それと、ダイエットを成功させるためのノウハウと本人の体験談が満載で、とても心強い。
ぼくは3回読んだ。このダイエット法はいい。ともかく、身に覚えのある方は是非読んで実践してみて欲しい。言ってみれば「オタクによるオタクのためのダイエット法」だろうか。ちょっとググって見ると、確かにブログなどで自分の食事を公開してダイエットしている人は多い。以前書いたが、ぼくも1998年に初めてサイトを公開したときの日記が「減量日記」だった。
こうして、人生4回目のダイエットに突入している。レコーディングして6日目だが、すでに体重は2.6kg落ちて、体脂肪率が1.5%減った。ぼくの場合、準備が出来ていたので岡田の言う「助走」を飛ばして、いきなり「離陸」段階のカロリー計算からはじめた。実はこれも2日程度で、すぐに1日1500kcalの食事構成を想像できて、1500kcalに抑える「上昇」段階に入った。
そうなのだ。岡田は自身のダイエット体験から、「レコーディング・ダイエット」を見事に体系化して再構築している。ダイエットの段階的進行具合を「助走」「離陸」「上昇」「巡航」「再加速」「軌道到達」と名づけた。詳しくはネタバレになるので、これ以上は書けない。リバウンドの危険性まで考慮され、自堕落なデブの心理に深く踏み込み、更に時代までも反映した、実に考えられたダイエット法だ
岡田の言うように、いまの世の中は本当にダイエットしやすいように配慮されている。ぼくも買い物に行くたびに、コンビニやスーパーで食品のカロリー表示を眺めている。中には書いてないものもたまにあるが、大抵のものにはカロリーが表示されている。気がつかなかった。意外なものが高カロリーでびっくりする。
ここから先が実にオタクっぽいのだが、いつまでも陳列棚から離れないので、カミさんに呆れられてしまった。おもしろいのだ。自分の好みに合わせて、1日の食事構成を考えることがすごくおもしろい。これを岡田は「パズル」と言った。まさに言いえて妙だ。一度などは、1時間近くスーパーに留まって棚を見て回った。低カロリーでおいしそうなものもいくつか見つけることができた。
このような、ダイエットにカロリー計算を用いる方法は昔からあったダイエットの王道だ。しかし、成分表などから行うカロリー計算が面倒で、なかなか実践できなかったのだ。だから、スーパーのお惣菜やコンビニ食品を主食としている人には、実際とてもカロリー計算がしやすい環境が整っている。つまり、岡田も本書で書いているように、単身者向けのダイエット法と言える。
困ってしまったのは、家庭料理のカロリー計算だ。本来ならば、食品ひとつひとつを積み重ねて計算しなければならないのでとても煩雑だ。これについてはチラっと触れただけで、具体的にレクチャーしてくれていない。もちろん、ググれば大概のことはわかるのだが、いまのところかなり面倒な思いをしている。いまは、ググりながら、ひとつひとつの料理について、近似値を出す努力をしている。いずれ慣れてくると思う。
もうひとつ。リバウンドについての考え方に疑問を持った。「絶対リバウンドしない」と豪語しているが、軽々しくそんなことを言っていいのかな? 岡田自身も2度ダイエットをしたことがあって、2度ともリバウンドをして失敗したそうだ。ぼくも過去3回経験があるが、どれもリバウンドしている。
うまいこと岡田の言う「軌道到達」を果たして、食べ物の嗜好が変わり、「欲望」と「欲求」の区別がつくようになって、その通りに生活すればリバウンドはしないだろう。しかし、それはあくまでも「理想」であって、岡田の「現実」ではない。岡田の実践するダイエット法は生活様式や人生のあり方まで含めた深いものだ。
大げさな言い方になるかもしれないが、岡田の身体の欲求その他に対する思考方法は思想・哲学にも通じるものがある。あるいはカルト。だからうさんくさい? いえいえ、是非、自然体で成功したままの生活を続けて欲しい。これだけのことを書いたのだから、絶対にリバウンドは許されないよ。注視したい。
ここまで読んで、なんだ簡単じゃないか明日からやってみよう、と思った方。たぶん失敗しますよ。ネタバレになるので、書けなかった部分に本書の真骨頂があるのです。デブの心の動き、乗り越えなければいけないダイエットの壁、真の食欲についての考察など、非常に細やかな思索による配慮がなされていて、実践者を後押ししてくれます。是非一読を。
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最後に、ダイエットの友、体重と体脂肪率を同時に測ることができる体重計を紹介しておく。電気店で見ると、こういうタイプの体重計は軽く10,000円くらいする。でも、そんなに高額なのは必要ないですよ。これで充分です。ぼくは同じものを楽天で買ったけど、Amazonで見たら楽天より安かった…orz。体重を100g単位で、体脂肪率を0.1%単位で測ることができる。データは6人まで登録可能。優れものです。
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(新潮新書227、岡田斗司夫) ※ 序章 1年で50キロやせたよ 1 「見た目主義社会」の到来 2 ダイエット手段の格付け 3 助走・太る理由 4 離陸・カロリーを計算してみる 5 上昇・カロリーを制御する 6 巡航・いろいいろやってみる 7 再加速・体の声を聞く 8 軌道到達・ダイエットの終わり 終章 月面着陸・ダイエットは究極の投資である ※ おっさん向きのダイエット本の決定版だ。 そう断定できるのは、 わしも同じよ... [続きを読む]
受信: 2007.09.11 07:21





コメント
確かにコンビニとかのお弁当やパンなどカロリーなど記載されているものが増えているので、楽な面はありますね。てっきり「食品成分表」片手にかと思ってしまいました。
まず書き出してみて、目に見える形にするというのはいろいろのことで有効ですよね。
投稿 ムムリク | 2007.08.29 10:10
パンが高カロリーで驚きました。おやつ代わりにパンを食べていた自分の無知を恥じ入るばかりです。
ホントに、目に見える形にするとおもしろいですよ、なんでも。
投稿 takefour@旅歌 | 2007.08.29 12:34