« 書評 『犯人に告ぐ』 雫井脩介 | トップページ | 朝日新聞の思惑通りの結果へ 「アベしちゃおうかな」 »

2007.09.21

週刊ダイヤモンド「新聞没落」

Dw_h_3

 週刊ダイヤモンドの「新聞没落」という特集が凄まじかった。まあ、自分は半分は中の人なので、たいていは見知っていることばっかりだけど、こういう記事が週刊ダイヤモンドに掲載された意義は大きいと言わざるを得ない。ついにここまで来たか、という気持ちだ。

 ここで指摘されているのはどれも大きな問題だが、最大の問題点は「押し紙」だと思う。3000枚と自称している販売店も、実際は2000枚程度しかないかもしれないのだ。1000枚分の折込料は詐取していることになる。しかし、この期に及んで、大新聞各紙は不毛な販売競争に明け暮れるばかりで、現状を理解し改革しようともしない。

 この業界に自浄作用を期待するのは無理なのだろう。この夏に販売店ごとの新しい数字が出た。露出した販売店の持ち部数は、あくまでも「販売店の自己申告」だそうだ。何がどこが自己申告なのかさっぱりわからない。販売店にムダ紙を押し付け、新聞折込のスポンサーに対して詐欺行為を行い続けている。

 更に押し紙によって、コストがかさむ。それらすべてが、新聞の価格に反映されている。読売新聞は発行1000万部などと豪語しているが、実際は700万程度かもしれないのだ。300万部を印刷するコストはすべてムダな経費になる。こういう産業はいずれ立ち行かなくなる。社会の流れに逆らえない。
 
 しかも、新聞購読率が落ち続けている。これは紛れもない事実だ。東京23区では、50%を切っている地域もあるくらい。新聞を購読していない家庭で育った子どもは、未来においても新聞を購読する確率は非常に少ない。こうして自宅で新聞を取る習慣はなくなってゆく。

 こういった販売の面からの問題点ばかりでなく、スポンサーを意識するために起こる自主的な報道規制とか、思想的な偏向報道や、ネットの発達によるマスコミ自体の意義など、週刊ダイヤモンドが指摘しなかった問題点もある。自分を守るために汲々とする業界は、没落する。新聞各社は謙虚に受け止めてなくてはならない。

|

マスコミ」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事