マスコミ

2007.10.05

郵便ポストの道路占有料

 旧聞になるけど、最近最も腹のたったニュースなので。

 郵便ポストの道路占用料、自治体の7割が徴収・10月から

 10月1日の郵政民営化に伴い、各地の地方自治体が郵便ポストに道路の占用料を課す。日本経済新聞社が都道府県、政令指定都市の合計64自治体に聞き取り調査したところ、70%にあたる45自治体が10月から徴収を始める。負担は最大で年4億円程度。郵便事業の純利益は2006年度で18億円しかなく、負担は小さくない。民営化後は自由にポストを増減できるため、負担が重くなりすぎればポストの削減につながる可能性もある。

 道路法では電柱や公衆電話などを道路に設ける場合、道路管理者が占用料を徴収できる。ただ大半の自治体は郵便ポストは公益性が高いとして占用料の支払いを免除してきた。(NIKKEI NET より)

 こういうことを何の批判もなく、垂れ流さないで欲しいですね。
 しかし、底意地の悪い仁義なき戦いだなぁ。郵政民営化のときに、民営化で最も影響があるのは地方だと煽ったはず。それに乗っかった自治体も多かったはず。それをこんな風に逆手にとりますかね。いっそのこと、占有料を課す自治体、課さない自治体のすべてを明らかにしてくれればいいのに。反対した政治家の地元との相関関係とか(笑)

 郵便ポストは、2003年からコンビニにも置かれるようになった。最初はローソンで、現在ではサンクス、ミニストップ、デイリーヤマザキなどにまで波及している。ぼくの勤務先至近のコンビニにもあって重宝している。郵便を出しに行ったついでに買い物をすることも多い。設置料がどうなっているか知らないが、双方にメリットがあるんだから、セブンイレブンだって目が無いわけじゃないでしょう。

 ほかにもいろいろと道はある。うまくすれば、セブンイレブンの中に郵便局ができるかもしれない。問題は地方なんだろうけど、地方の道路占有料を支払ってもお釣りが出るくらいの方策はあるのだ。別のニュースサイトを見ると、設置料は1年で1,000円とか2,000円程度らしい。新規事業者との不公平はよくないんだろうけど、せこいねぇ。

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2007.09.26

朝日新聞の思惑通りの結果へ 「アベしちゃおうかな」

 「痛いニュース」で見かけた朝日新聞の記事とそれを巡る一連の動き。

 青白い顔、張りない声 おわびで幕 安倍首相会見
 …
 コラムニストの石原壮一郎さんは「自分勝手な美学で情報を隠し、国民を混乱させた」と話す。

 辞任時に体調不良を明らかにしていれば無用な混乱はなく、イメージダウンも防げたのではないかと指摘する。

 「『アタシ、もうアベしちゃおうかな』という言葉があちこちで聞こえる。仕事も責任も放り投げてしまいたい心情の吐露だ。そんな大人げない流行語を首相が作ってしまったのがカナシイ」
 …

 念のため魚拓も貼っておく。

 コラムニストの発言として、「『アタシ、もうアベしちゃおうかな』という言葉があちこちで聞こえる」とある。この発言の掲載の仕方も嫌らしいのだが、それは置いておくとして、このコラムが掲載された時点(2007年09月25日00時02分)で、ネット検索しても一件もヒットしなかった。ネット検索で一件もヒットしない言葉を「流行語」とは呼ばない。これも、魚拓を取った方が「痛いニュース」に貼り付けてくれたので、転載させてもらう。

 Google"アベしちゃお"の検索結果 1 件中 1 - 1 件目 (0.03 秒)

 「アベする」だとこんな感じ。

 Google"アベする"の検索結果 6 件中 1 - 6 件目 (0.03 秒)

 それが丸一日ちょっと経った2007年9月26日午前5時20分現在だと、

 Google"アベしちゃお" の検索結果 約 3,000 件中 1 - 10 件目 (0.15 秒)

 一気に約3,000件ですよ。

 「『アタシ、もうアベしちゃおうかな』という言葉があちこちで聞こえる。…」の前に改行をふたつ入れているのが最もイヤらしい。強調したい意図なのだろうが、結果主語を曖昧にして、さも多くの「われわれ」の耳に聞こえているような錯覚を起こさせる詐術だ。

 こうして世論は作られるという例。ふざけた話だと思う。
 今朝の検索でいくつかのサイトを拾い読みしてみると、朝日の報道に乗せられていない方が多くてちょっと安心した。しかし、そんな方ばかりじゃないので。

 大新聞・マスコミはこんなことをやっているから、多くの人たちからそっぽを向かれ始めているのだ。それにも関わらず、衆人監視のネットで堂々と間抜けなことをやらかす。結局、気がついていないのだね。痛いな。

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2007.09.21

週刊ダイヤモンド「新聞没落」

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 週刊ダイヤモンドの「新聞没落」という特集が凄まじかった。まあ、自分は半分は中の人なので、たいていは見知っていることばっかりだけど、こういう記事が週刊ダイヤモンドに掲載された意義は大きいと言わざるを得ない。ついにここまで来たか、という気持ちだ。

 ここで指摘されているのはどれも大きな問題だが、最大の問題点は「押し紙」だと思う。3000枚と自称している販売店も、実際は2000枚程度しかないかもしれないのだ。1000枚分の折込料は詐取していることになる。しかし、この期に及んで、大新聞各紙は不毛な販売競争に明け暮れるばかりで、現状を理解し改革しようともしない。

 この業界に自浄作用を期待するのは無理なのだろう。この夏に販売店ごとの新しい数字が出た。露出した販売店の持ち部数は、あくまでも「販売店の自己申告」だそうだ。何がどこが自己申告なのかさっぱりわからない。販売店にムダ紙を押し付け、新聞折込のスポンサーに対して詐欺行為を行い続けている。

 更に押し紙によって、コストがかさむ。それらすべてが、新聞の価格に反映されている。読売新聞は発行1000万部などと豪語しているが、実際は700万程度かもしれないのだ。300万部を印刷するコストはすべてムダな経費になる。こういう産業はいずれ立ち行かなくなる。社会の流れに逆らえない。
 
 しかも、新聞購読率が落ち続けている。これは紛れもない事実だ。東京23区では、50%を切っている地域もあるくらい。新聞を購読していない家庭で育った子どもは、未来においても新聞を購読する確率は非常に少ない。こうして自宅で新聞を取る習慣はなくなってゆく。

 こういった販売の面からの問題点ばかりでなく、スポンサーを意識するために起こる自主的な報道規制とか、思想的な偏向報道や、ネットの発達によるマスコミ自体の意義など、週刊ダイヤモンドが指摘しなかった問題点もある。自分を守るために汲々とする業界は、没落する。新聞各社は謙虚に受け止めてなくてはならない。

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2007.08.21

詐欺的「われわれ」の使い道

 一人称複数形の主語を使って語る人間は、多くの場合、あんまりアタマを使っていない。

 敬愛する浦和系コラムニスト小田嶋隆さんのブログにあった。けだし名言である。即座に連想したのが、ジャーナリスト佐々木俊尚さんのこの記事だ。

 新聞が背負う「われわれ」はいったい誰なのか

 いまや<われわれ>の統一性は社会から失われてしまっていて、どこにも存在しない<われわれ>を主語にして記事を書くこと自体が、不可能になってきている。そのような状況の中では、新聞は<われわれ>に仮託して記事を書くのではなく、(1)自分自身がどのような立場でどう思っているのかという立ち位置によって記事を書くこと、(2)そしてその立場で記事を書けば、当然、意見の異なる他者が出現して自分自身が批判されうること、を前提としなければならなくなってくるように思う。

 小田嶋さんの文脈とは若干意味合いが違うが、「われわれ」の後ろに多数の影が連なっているという安心感は同じと思う。こういったマスコミが使う詐欺的なレトリックは、もちろん新聞だけでない。新聞以上に罪深いのはテレビだ。ドーランを塗りたくって額のテカリひとつない古舘伊知郎が、筑紫哲也が、鳥越俊太郎が、木村太郎が、みんな「われわれ」と称して意見を述べている。

 小田嶋さんの一人称複数形より性質が悪いのは、彼らはその「われわれ」の先頭に立っていると確信していることなのだ。見る人が見れば、勘違いか自己欺瞞としか見えないのに、だ。しかし、そういった「われわれ」を連発する人たちに共感する人が、厳然と存在していることの方が問題かもしれない。

 だから、久米宏みたいに「われわれ」のあとに「庶民」をつけて連発していた人が大衆の信頼を得てしまう。主婦仕事なんてしたことが無い(と思われる)田中真紀子みたいな人が、「主婦代表」などと言うと大ウケしてしまう。バカにした話だが、そういうことなんだろう。久米宏と田中真紀子と徒党を組んだと錯覚させるレトリック。汚いわ。

 それでも、まあ、確かに「われわれ」を主語にすると気持ちが良い。急に視界が開けたような気分になる。ぼくの場合も、小田嶋さん的文脈でほんの一時間半程度スタジアム限定、しかも末席だけど。
 そういうわけで、We are REDS.

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