観戦記 第6節 鹿島戦
浦和2-0鹿島
勝ったチームのゴールキーパーにヒーローインタビューなんて、久しく見た記憶がない。でも、妥当だった。浦和は押し込まれ、鹿島はすばらしく強かった。特に、後半永井が得点を挙げたあとの浦和は、無様だった。いつもの悪い癖で、DFラインが下がってしまい、防戦一方だ。
ゴール前で鹿島の攻撃をギリギリ防いでも、間髪を入れず浦和ボールホルダーに鹿島の選手が群がってくる。2人3人と集まってくるので、ボールの出し所がなくなる。あわててしまった浦和の選手は、前線へ苦し紛れにフィードをする。苦し紛れだから、易々と鹿島に拾われ、あっという間に浦和ゴール前まで運ばれてしまう。
永井の得点後は、ずっとこんな調子で見ていて心臓に悪かった。前半から若い堤が狙われて、何度も危ない場面を作られたのは、ある程度仕方ないとしても、堀之内や阿部まで浮き足立っていてはゲームにならない。鹿島の出足の早さを褒めるべきなのはわかっているが、浦和の無策は情けない。
素晴らしく組織化されたチームだったが、サポがあれでは選手が浮かばれまい。下品な言葉すらちゃんと描けない惨めさ。失笑がもれてしまい、罵倒する気持ちも起きなかった。情けないよ>鹿島サポ。そしたら、浦和ゴール裏に、赤字に黒く縁取りされた白く美しい「URAWA」の文字が。勝利と同じくらい気持ちよかった。
鹿島の良い所ばかり見えてしまったのは、浦和が発展途上にあるからでしょう。余計に力の差が目立った。それに加えて小笠原の針の穴を通すようなフリーキック。これほど強い首位の鹿島に勝ったのは、本当に大きい。勝ち点3以上の勝利だった。多分に運に助けられた勝利だとしても勝ちは勝ち。
若い堤は勉強になったでしょうね。試合ごとに成長している選手を見守るのは楽しい。何度もやってはいけないことをやってボールを奪われたが、最後の最後で踏ん張った。課題はボール奪取後のフィードだと思うが、これは周囲の動きも絡んでくるので、一人ではどうにもならない部分もある。
話題の高原だが、移籍1年目はこんな調子らしいから、暖かく見守るしか手はなさそう。ただし、間近でボールが動いているのに、チンタラと歩くのはやめて欲しい。そういう選手に浦和サポは厳しい。開幕直後の高原よりも、更に劣化した印象だった。開幕直後はもっと走っていた。昨日の動きでは早々にポジションを失いそう。
後半高原に代えて入った永井が爆発するわけだが、エンゲルスの采配が当たったことを素直に喜べない気持ちだ。チームの将来を考えれば、高原には復活してもらわなければならない。リーグを奪取して、ACLを連覇するためには欠かせない戦力だ。だから、初心に帰って、走らなくちゃダメなのだ。
最後に闘莉王。やっぱり彼は最後尾でデンと構えていた方がいいように思う。浦和の中盤のプレスが甘いのは、少しは闘莉王にも原因がある。特に後半になるとガクッと運動量が落ちてしまった。攻撃にしても、後方から攻めてくるから威力を増すのであって、常に前にいては、威力が半減してしまう。
もちろん、こんなことは先刻承知で使っているのだろう。それくらい、今の浦和は問題点を抱えているということ。しかし、中盤が甘くては、いつもこんな試合になってしまうのではないか? 監督が闘莉王の適正ポジションを見極めている段階なのか? いずれにしろ、個人に頼ったシステムはちょっとうんざり。
交代後結果を出しているシステムなので、エンゲルス監督の英断なのだろうけど、組織だった動きが少ないのもまた事実。相手が見事に組織化された鹿島だったからかもしれないが、バラバラにしか動けず、前に出るのを怖がる選手が多い浦和の欠点がはっきりと見えた試合だった。
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